
大学院修了後、医薬品メーカーで品質管理業務を担当しています。主に製造用水や原材料、製造環境の試験を行い、医薬品が定められた基準のもと適切に製造されていることを確認するためのデータを取得しています。
学部4年時、先生から新設される医理工レギュラトリーサイエンス学環への進学を勧めていただいたことがきっかけでした。当時は大学院進学について漠然と考えていましたが、卒業研究を通して研究への向き合い方を考えるようになり、大学院では改めて研究に取り組みたいという思いが強くなりました。そうした中で、本学環への進学を決めました。
大学院では、カイコを用いた有用タンパク質の生産と、その精製方法の検討・改良に取り組みました。研究を進める中で、個々の実験だけでなく、研究全体の目的や成果を意識して進めることの重要性を学びました。また、異なる専門をもつ学生や教員と学ぶ中で、専門外の相手にも研究の目的や成果の意義を伝えることの難しさと重要性を実感しました。
生命医科学や理工学など幅広い分野を横断して学び、多様な専門を持つ人と関われることがこの学環の魅力です。現在の専門や関心にとらわれず未知の分野に触れることで、新たな興味や視点を見つけられると思います。

現在は、横浜市立大学附属病院の放射線部で診療放射線技師として勤務しており、主にCT検査を担当しています。
診療放射線技師として働く中でも、大学院で身につけた「疑問を持ち、考える姿勢」を大切にし、日々の臨床業務に取り組んでいます。
学部時代、重粒子線治療の授業を受け、正常組織への影響を抑えながら腫瘍に線量を集中できることや、高い生物学的効果を有することを知り、強く興味を持ちました。近年、放射線治療装置や治療技術は高度化しており、より深い知識と技術力が求められています。そこで、医学だけでなく物理学や工学などの理工学的知識も身につけ、放射線治療をより深く学びたいと考え、本学環を志望しました。
医理工レギュラトリーサイエンス学環では、医学に加えて物理学や工学、情報科学など幅広い分野を学びました。研究では、深層学習を用いて、患者さんのCT画像や輪郭情報、線量分布から重粒子線治療の治療計画パラメータを自動決定するシステムの構築に取り組みました。研究を通して、プログラミングや深層学習の知識だけでなく、自ら課題を見つけ、必要な知識を学びながら試行錯誤して解決に取り組む力を身につけることができました。
本学環では、自分の専門分野に加え、医学や理工学など幅広い分野を学ぶことができます。私自身も、研究を通して未経験だった分野に挑戦し、知識や視野を広げることができました。興味のあることには、ぜひ積極的に挑戦してみてください。